
「矯正治療したいものの、過去にオエッとなった嘔吐反射を乗り越えられない」と悩んでいる方はいませんか?
最新の歯科医療では、苦しい粘土の代わりに、カメラで歯並びを撮影するだけの3D光学スキャナーを導入するクリニックが劇的に増えています。
矯正治療の型取りは、以前の苦しいイメージのままではありません。
この記事では、矯正の型取りが苦しい理由と3D光学スキャナーなら苦しくない理由、さらにはスキャナーが使えない例外的なケースや、嘔吐反射が強い人向けの安心できる歯医者選びのコツまで詳しく説明しています。
なぜ?矯正の型取りが苦しい理由3選

歯科矯正の型取りはなぜ苦しさを感じるのでしょうか。苦しさの原因を知ることで、具体的な回避策を考えることができます。考えられる理由は以下の3点です。
- 嘔吐反射が起きる
- 固まるまでの耐える時間が長い
- 素材が喉に流れてきそうな恐怖感
嘔吐反射が起きる
口の奥や舌の付け根に異物が触れると、脳が「異物が喉に詰まりそう!危険!」と判断し、反射的にそれを吐き出そうとします。これが嘔吐反射です。
従来の型取りでは、粘土のような印象材を使うため、口の奥や舌の付け根の部分に触れやすくなります。さらに、異物が入り込んで来る恐怖心や緊張が余計に嘔吐反射を強めてしまうことでオエっとなってしまいます。
固まるまでの耐える時間が長い
アルジネートやシリコンなどの印象材は、口に粘土を入れてから完全に固まるまでに約2〜5分間かかります。
固まるのを待つ間は、器具が動かないようにしっかり噛み合わせたり、口を開けたまま固定しなければいけません。その間は唾液を飲み込むことができず、喉の奥に溜まっていくため「息が苦しい、溺れそう」という強いプレッシャーを感じやすくなります。
やり直しが効かず、動いてはいけないという精神的な緊張感も相まって、固まるまでの時間がとても苦痛に感じてしまいます。
素材が喉に流れてきそうな恐怖感
印象材は、口に入れた瞬間に重みで喉の奥へと垂れ流れてきそうな感覚を感じます。この独特の感触が、強い恐怖心を高める原因です。
多くの歯科医院では、型取りの際に診療台を大きく後ろへ傾けた状態で処置をおこないます。そのため、重力によって素材が喉へと向かいやすく、患者側は「本当に喉が詰まって窒息してしまうのではないか」という本能的なパニックに陥りやすくなります。
実際には喉に流れないよう計算された量が盛られていますが、冷たくて柔らかい異物がじわじわと喉元に迫るような恐怖感は、息苦しさや、さらなる嘔吐反射を引き起こす原因の一つです。
型取りが楽になる3D光学スキャナーとは?
3D光学スキャナーを使えば歯科矯正の型取りが劇的に楽になります。3D光学スキャナーの特徴を紹介しつつ、楽になる理由やメリットを詳しく説明します。
- 3D光学スキャナーとは?
- 3D光学スキャナーが苦しくない理由
- 3D光学スキャナーのメリット
3D光学スキャナーとは?
3D光学スキャナーとは、口の中をデジタルデータとして立体的に読み取る最新の医療機器です。
小型のカメラで口の中を数分間撮影するだけで、連続した写真が瞬時に立体的な3D画像へと変換されます。
代表的な機種には「iTero(アイテロ)」や「トリオス」などがあり、主にマウスピース矯正(インビザラインなど)の型取りで使用されています。
3D光学スキャナーが苦しくない理由
3Dスキャナーでは、ドロドロした印象材を使わないため、苦しさを感じることはありません。
口に入れるのは小型のカメラだけです。従来の型取りのように素材が喉の奥に垂れてきたり、口いっぱいに広がって息が苦しくなったりする心配がありません。水分を飲み込むスペースも十分に確保できます。
データがその場でリアルタイムに記録されるため、途中で苦しくなったら、止めたところから再開できるのも大きなメリットです。「動いてはいけない」「失敗できない」という精神的なプレッシャーからも解放されるため、リラックスして型取りを終えられます。
3D光学スキャナーのメリット
3D光学スキャナーのメリットは、型取りの苦痛がなくなることだけではありません。以下の2点もメリットとして挙げられます。
- スピードと精密さ
- シミュレーションのしやすさ
日々忙しく働く社会人にとって、手間暇かからないスピード感は見逃せないメリットの一つです。
髪の毛の太さほどのズレもない超精密な3Dデータが採れるため、マウスピースのフィット感もしっかりと得られます。
さらに、その場で治療後の歯並びのシミュレーションが見られるのも大きなメリットです。「自分の歯がどう動いていくか」を画面上で3D確認できるため、治療へのモチベーションや安心感がグッと高まります。
スキャナーで型取りができない4つのケース

スキャナーはあらゆる場面において優れた型取りを実現してくれますが、中にはスキャナーの型取りができないケースもあります。
ここではスキャナーで型取りを行う際の注意点として、4つのケースを紹介します。
- ワイヤー矯正を行う場合
- 歯が深く埋まっているや重なりが強すぎる場合
- 被せ物やインプラント、大きな虫歯がある場合
- 口が大きく開けられない場合
ワイヤー矯正を行う場合
歯の裏側に装置をつける裏側矯正などのワイヤー矯正では、今でも従来の粘土での型取りが主流です。
裏側矯正では、歯の裏側の複雑な段差や、歯茎との境界線を1ミリの狂いもなく超精密に再現し、オーダーメイドの装置を作る必要があります。
しかし、スキャナーの光はまっすぐにしか進まないため、器具の影や構造上の死角が多い歯の裏側は、正確に読み取れません。
現時点の技術では、細部まで隙間なく密着して形を写し取れるシリコン素材のほうが、より確実で高精度な装置を作れるため、あえて従来の型取りが選ばれています。
歯が深く埋まっているや重なりが強すぎる場合
3D光学スキャナーは、カメラのレンズで見えている表面しかデータ化できないという弱点があります。そのため、歯が深く埋まっていたり、重なりが強すぎたりするケースでは、うまく型取りができません。
歯と歯がドミノのように深く重なり合っていると、その隙間や陰になっている部分はカメラの光が届かず、死角になってしまいます。光が当たらない場所はスキャンエラーとなってしまうため、正確なマウスピースが作れません。
複雑な凹凸がある場合は、裏側矯正と同様に、どんなに狭い隙間にもじわっと入り込んで形を写し取れる、粘土を使った型取りのほうが確実で確度の高いデータを採ることができます。
被せ物やインプラント、大きな虫歯がある場合
口の中に被せ物やインプラント、あるいは治療前の大きな虫歯がある場合も、3D光学スキャナーでの型取りが難しくなるケースがあります。
金属製の被せ物やインプラントの土台がある場合、スキャナーの強い光が金属表面で反射してしまい、カメラが正しい形を認識できない「ハレーション」という現象が起きやすくなります。データが歪んだり白く抜けてしまったりすると、精密な装置が作れません。
大きな虫歯がある場合、歯の土台を安定させるための虫歯治療が最優先です。その上で、被せ物と歯肉のキワなど、より立体的な境界線をミリ単位で正確に追います。したがって、3Dスキャナーよりも粘土の方が適していることが多いです。
口が大きく開けられない場合
スキャナーの先端は小さなスティック状ですが、奥歯の噛み合わせや歯の裏側まで綺麗に撮影するためには、お口の奥深くまで器具を差し込むスペースが必要です。
指が2本分ほどしか入らないなど、開口範囲が狭い人の場合、カメラをスムーズに動かすことができず、必要なデータを十分に読み取れません。
無理に器具を動かそうとすると、かえって時間がかかって顎の関節を痛めたり、喉の近くを刺激して嘔吐反射を引き起こしたりするリスクがあります。
口を開け続けるのが難しい場合は、一瞬で形を写し取れる従来の小さなトレーを使った型取りのほうが負担が少ないと判断されることがあります。
スキャナー型取りを検討する際の歯科医院選びのポイント

3Dスキャナーを使う歯科医院は増えていますが、より良い治療には歯科矯正に優れた歯科医院を選びが必要です。
失敗しない歯科医院選びを3つのポイントにて詳しく説明します。
- iTeroや3Dスキャナーの導入を明言しているか
- 笑気麻酔などのリラックス治療に対応しているか
- ドクターが日本矯正歯科学会の認定医・専門医か
iTeroや3Dスキャナーの導入を明言しているか
まずは歯科医院のホームページでiTero(アイテロ)や3D光学スキャナーの導入が明記されているかを必ず確認しましょう。
マウスピース矯正に力を入れている歯科医院は、高い確率でiTeroや3D光学スキャナーを導入しています。設備紹介のページをチェックし、最新のデジタル機器が揃っているかを確かめるのが一番の近道です。
しかし、スキャナーがあっても、すべての患者に使用しているかは分かりません。ワイヤー矯正がメインの歯科医院ではあまり使わない場合もあるため「型取りにはスキャナーを使用します」と明言している医院を選ぶとより確実です。
笑気麻酔などのリラックス治療に対応しているか
笑気麻酔とは、鼻からほんのり甘いガスを吸うことで、お酒に酔ったようなポカポカとしたリラックス状態になれる安全な麻酔です。恐怖心や緊張が和らぐため、嘔吐反射を抑えることができます。
ホームページに痛みの少ない治療といった内容で詳しく説明している歯科医院は、リラックス治療のノウハウが豊富です。万が一スキャナーが使えないケースでも、麻酔を併用して従来の型取りを楽に受けられる環境が整っている可能性が高いです。
ドクターが日本矯正歯科学会の認定医・専門医か
認定医・専門医の資格は、矯正治療に関する深い知識と豊富な臨床経験を持ち、厳しい審査や試験をクリアしたドクターにのみ与えられるものです。技術力の高いドクターほど、光学スキャナーの扱いも手際が良く、わずか数分でスムーズに型取りを終わらせてくれます。
また、万が一スキャナーが使えず従来の型取りが必要になった場合でも、「座った姿勢のまま採る」「素材の硬さを調整して喉に流れにくくする」といった、嘔吐反射を起こさせない専門家ならではのノウハウを持っています。
歯科医院選びの際には、チェックしたい大切なポイントの一つです。
スキャナーの型取りに関するよくある質問

スキャナーを使った型取りに関するよくある質問を3点、紹介します。
3D光学スキャナーの型取りは、粘土の型取りよりも費用が高くなりますか?
基本的に、スキャナーを使用すること自体で追加料金が発生することはほとんどありません。
多くの矯正歯科では、スキャナーによる型取りは精密検査料や基本料金の中に含まれています。クリニックによって料金体系は異なるため、事前のカウンセリングで型取りに別途費用がかかるかを確認しておくと安心です。
3Dスキャナーのカメラは苦しくないでしょうか?
従来の粘土に比べるとかなり楽になりますが、完全に異物感がゼロになることはありません。
スキャナーの先端は、大きめの電動歯ブラシほどのサイズがあります。そのため、奥歯をスキャンする際などに器具が舌や喉の近くに触れると、人によっては少し違和感を覚えることがあります。
もし苦しくなりそうな時は、手を挙げて合図をすればいつでも途中でスキャンを止めて休憩できるのがスキャナーの大きなメリットです。厳しい時は無理せずにスタッフへ伝えましょう。
型取りは何回くらいおこないますか?
治療方法によりますが、一般的には治療前、治療後、必要に応じて治療中に行うこともあり、合計2〜4回ほどおこなうことが多いです。
マウスピース矯正の場合、最初にしっかり型取りをすれば、基本的にはそのデータをもとに複数枚のマウスピースを一気に作ることができます。ただし、途中で歯の動きがズレて計画修正(リファインメント)が必要になった場合、もう一度スキャンをやり直すことがあります。
iTeroや歯科用CTを完備してお待ちしております〜ヨクシオ歯科交野星田院より
苦しい型取りが嫌で歯科矯正を避け続けてきた方は、3Dスキャナーを使った歯科矯正治療を試してみてはいかがでしょうか。
3Dスキャナーを使った矯正治療なら、粘土を使った型取りのような苦しさがありません。短い時間で精密な型取りができます。
ヨクシオ歯科交野星田院では、頭部専用のセファロレントゲンや、口腔内スキャナーのiTero、歯科用CTといった機器を活用して、患者さまそれぞれにピッタリの矯正治療を提供しています。
矯正治療に関する不安やお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。最善のアドバイスをさせていただきます。
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