
「うちの子の永久歯が途中で止まってしまったみたい…」そんな不安を抱えて来院される保護者の方は少なくありません。
永久歯が生えてくる途中で止まってしまうことは、決して珍しいことではありません。
多くの場合は歯科医院でのレントゲン検査によって原因が特定でき、適切な処置で改善が可能です。
この記事では、お子さんの永久歯が途中で止まってしまった時にどうすればいいのか、歯科医院を受診するタイミングから具体的な治療方法まで、わかりやすく解説します。お子さんの大切な歯の成長のために、ぜひ参考にしてください。
永久歯、もしかして生えるのが止まった?!歯科医を受診すべき具体的なタイミング
小児歯科に行くタイミングは以下が目安になります。
- 乳歯が抜けてから半年以上たっても永久歯が生えてこない
- 左右どちらかの永久歯が生えているのに、反対側の歯が半年以上たっても生えてこない
- 乳歯がグラグラしないまま長く残っている
このような場合は、永久歯が生えてくるのに何か問題が起きているかもしれません。少しでも心配なことがあれば、一度歯医者さんに相談してみましょう。
小児歯科で行う検査

永久歯が途中で止まっているかどうかは、パノラマレントゲン(X線)検査で、しっかりとお口の中をチェックします。
これにより、
- 永久歯がどこにあるのか
- どんな向きで埋まっているのか
- 邪魔な歯や病気がないか
などを把握できます。
「生えてこない原因がわからない」「いつになったら永久歯が生えてくるのか」といった不安を取り除いて、必要な治療をすぐに始められます。
永久歯が途中で止まった場合の治療の流れ
まずは歯科医院で精密検査を行い、現在の状態を正確に把握します。
具体的には、レントゲン撮影や口腔内診査を通して、永久歯の生え方を阻害している原因を探ります。
具体的な治療の流れ
精密検査と診断: レントゲンやCTスキャンを用いて、永久歯が埋まっている位置や方向、周囲の歯根の状態などを詳しく確認し、治療計画を立てます。
- 歯科医による処置: 永久歯の生え方を妨げている原因を取り除きます。乳歯が残っている場合は抜歯をしたり、歯ぐきを切開したりする処置を行います。
- 経過観察または矯正治療: 処置後、永久歯が自然に生えてくるのを待つか、矯正装置を使って永久歯を正しい位置に誘導します。
- 定期的なメンテナンス: 治療後も定期的に通院し、永久歯の状態や噛み合わせをチェックし、問題がないかを確認します。
一般的な治療法
永久歯が途中で止まったり生えなかったりした原因によって異なりますが、一般的な治療法は以下のとおりです。
- 永久歯の萌出誘導(ほうしゅつゆうどう): 永久歯の生えるスペースが不足している場合、矯正治療で隙間を作り、永久歯が正常な位置に生えてくるよう促します。
- 外科的処置(開窓術など): 歯ぐきの中に埋まった永久歯が、何らかの原因で出てこられない場合に行われる手術です。
歯ぐきを切開して永久歯の頭を露出させたり、場合によっては歯の周囲の骨を一部取り除いたりして、永久歯がスムーズに生え出るのを助けます。
- 矯正治療と外科的処置の併用: 外科的な処置で永久歯を露出させた後、矯正装置を装着して永久歯を正しい位置に引っ張り出す治療をすることもあります。
- 歯を補う治療:永久歯が存在しない場合、乳歯を残して使う、または将来的にブリッジ・インプラントなどで補う方法を検討します。
永久歯の生え変わり時期と目安
永久歯は一般的に6歳ごろから生え始めます。最初に萌出(生えてくる)のは下の前歯や、奥にある「6歳臼歯(第一大臼歯)」です。
その後は小学校低学年から高学年にかけて、乳歯が順番に抜けて永久歯へと置き換わっていきます。
多くの場合、小学校卒業までにはほとんどの乳歯が永久歯に生え変わります。ただし、生える時期や順序には個人差が大きいため、同年代より1〜2年遅れても問題がないケースは少なくありません。
永久歯が途中で止まるのはなぜ?主な理由3選

永久歯がうまく生えてこないのには、いくつか原因があります。特に多いのは、次の3つのケースです。
永久歯はあるが生えるのが遅れている
歯が生え変わる時期になっても、永久歯があるにもかかわらず、なかなか歯茎の外に出てこないことがあります。
たとえば、顎の骨が小さいことや、永久歯が大きいことなどが原因で、生えるためのスペースを確保できず、萌出が途中で止まってしまうことがあります。これは、永久歯が生えてこない最も一般的な理由の一つとされています。
永久歯が歯茎の中に埋まっている(埋伏歯)
本来の位置からずれてしまい、歯ぐきや骨の中で止まってしまうケースです。永久歯が斜めに生えてきたり、正しい位置からずれて生えてこようとしたりすると、隣の歯にぶつかったりして、途中で止まってしまいます。
永久歯がもともと存在しない(先天性欠如)
永久歯の芽そのものが作られていないことがあり、乳歯が抜けても次の歯が生えてきません。
永久歯の「芽」が、生まれつきないことを先天性欠如といいます。これは病気ではなく体質のようなものです。
親知らずを除いて、日本の子どもたちのおよそ10人に1人にみられることがわかっているので、決して珍しいことではありません。
永久歯の萌出が止まったまま放置すべきでない理由
「1本くらい生えてこなくても大丈夫」と思う方もいらっしゃいますが、永久歯の萌出が途中で止まったまま放置するのはおすすめできません。
なぜなら、次のような影響が出る可能性があるからです。
歯並びの悪化
抜けた歯の隣にある歯が、空いたスペースに倒れてきて、歯並び全体が乱れる原因になります。
埋伏歯(歯が骨の中に埋まったままになる状態)
完全に生えず、そのまま歯茎や顎の骨の中に埋まったままになる「埋伏歯(まいふくし)」になる可能性があります。
歯垢がたまりやすくなる
歯が途中までしか出ていないと、その周囲に歯ブラシが届きにくく、虫歯や歯肉炎のリスクが高まります。
成長期のお子さんの歯や顎は日々変化しています。「しばらく様子を見よう」ではなく、できるだけ早く歯科医院で確認することが安心への近道です。
永久歯が途中で止まることに関連したよくある質問
乳歯が抜けてから永久歯が生えるまでの期間はどのくらい?
乳歯が抜けてから、新しい大人の歯(永久歯)が生えてくるまでには、だいたい3か月から半年ほどかかります。
永久歯が途中で止まっているけど、痛みがない場合は受診しなくても大丈夫?
痛みがなくても「乳歯が抜けてから半年以上たっても永久歯が生えてこない」「左右で半年以上の差がある」場合は、受診をおすすめします。
レントゲンで原因を確認することで、将来の歯並びや咬み合わせのトラブルを防げます。
永久歯が遅れているのは遺伝や体質のせいですか?
生える時期や順序には個人差があり、体質や遺伝も関係します。
ただし、スペース不足や埋伏歯、永久歯の先天性欠如などの場合もあるため、自己判断せず歯科医院で確認することが大切です。
永久歯が途中で止まった場合の治療期間はどのくらいですか?
原因や方法によって異なります。乳歯の抜歯なら1回で終わりますが、矯正治療や埋まっている歯を引き出す処置(開窓・牽引)は半年〜1年以上かかることもあります。
永久歯が途中で止まった場合はヨクシオ歯科交野星田へ
お子さんの永久歯が生えてこない、または途中で止まってしまった時、一番大切なのは「どうしてだろう?」と一人で悩まずに、まず専門家である歯医者さんに相談することです。
原因はさまざまですが、ほとんどの場合は適切な診断と治療で解決できます。お子さんの健やかな歯の成長のために、私たちが一緒に考え、改善していけるようにお手伝いいたしますので、お子さんの歯のことで気になることがあれば、どうぞ安心してご相談ください。
