
1歳前後ではあごや歯がまだ成長途中のため、前歯が斜めに生えたり、ハの字に広がったりすることがあります。
多くは成長とともに自然に整いますが、「受け口」や歯が重なる「叢生」は目立つこともあるため注意が必要です。歯並びには遺伝のほか、指しゃぶりや爪かみ、口呼吸などの癖、柔らかい食べ物中心の食生活なども影響しますので、自己判断せず、少しでも気になるときは小児歯科で相談しましょう。
本記事では、1歳前後の歯並びの特徴と注意点について解説しますので、ぜひお役立てください。
歯並びが悪いのが当たり前!? 1歳児の歯並びの特徴

赤ちゃんの歯は、生後6か月ごろから下の前歯が顔を出しはじめ、9か月ごろには少しずつ本数が増えていきます。
1歳になると、上下の前歯がそろってきて、さらに1歳半ごろには奥歯(第1乳臼歯)も生えてきます。
1歳が終わるころには、前歯と奥歯を合わせてだいたい12本くらいの乳歯が並んでいることが多いでしょう。
実は、1歳前後では、あごや歯の成長はこれからで、歯の見た目が不安定なのは自然なこと。
ママやパパが「ちょっと歯並びが変かも?」と感じるのは珍しくありません。
ここでは、1歳ごろによく見られる「歯並びが悪く見える」例を紹介します。
ハの字・前歯が斜めに生えている
上から見ると、前歯がカタカナの「ハ」の字のように広がっていたり、少し斜めに傾いて生えていることがあります。
実は、乳歯の前歯が最初からまっすぐ生えるほうが珍しいのです。
生え始めの時期は傾きやズレがあっても、あごの成長に合わせて自然に整っていくケースも多いので、あまり心配しすぎなくて大丈夫です
乳歯が生えそろうまでは、焦らず様子を見守りましょう。
歯と歯の間にすき間がある(すきっ歯)
乳歯の時期にすき間があるのは、実はとても良いこと。
これはあごがしっかり成長していて、将来の永久歯がきれいに並ぶスペースを確保しやすい状態なのです。
ただし、永久歯が生えそろってもすき間が残っている場合には、あごが大きい・歯の幅が小さいといった要因が関わっていることもあります。
そのときは、矯正が必要かどうかを歯科医院に相談してみると安心です。
1歳児で注意が必要な歯並び
1歳前後では、前歯が斜めに生えたり、ハの字に広がったりすることがありますが、多くは成長とともに自然に整います。ただ、次のようなお口の状態が見受けられる場合は、早めに小児歯科でチェックしてもらったほうがよいでしょう。
- 受け口(反対咬合):下の前歯が上の前歯より前に出ている状態。成長とともに目立つ場合もあり注意が必要です。
- 叢生(そうせい):歯が重なってデコボコに並ぶ状態。永久歯でも重なりが大きくなることがあります。
- 開咬(オープンバイト):上下の前歯に隙間があり、噛み合わせが不十分な状態。舌や指の癖が影響することがあります。
- 上顎前突(出っ歯):上の前歯が前に出ている状態。骨格や遺伝の影響もあり、放置すると顎や歯列に負担がかかります。
はっきりとお口の状態がわからない時は、まずは一度、小児歯科に相談してみると安心です。
1歳児の歯並びが悪くなる要因

乳歯の歯並びには、遺伝のほか、生活習慣や癖などさまざまな要因が関係していることがあります。
ここでは、歯並びに影響を与えやすい代表的な要因をご紹介します。
指しゃぶり
指しゃぶりは、上の前歯の裏側に力がかかりやすく、出っ歯や開咬(上下の前歯がかみ合わない状態)を引き起こす原因となります。特に2歳半〜3歳ごろまでにやめることが理想とされており、それ以降も続く場合はあごの骨の発達や歯並びに影響することがあります。気になる場合は、小児歯科で相談すると安心です。
舌の癖
唇や爪を噛む習慣は、歯並びに影響し、出っ歯や前歯がかみ合わない状態を招くことがあります。
唇や爪を噛む癖
唇や爪を噛む習慣は、歯並びに影響し、出っ歯や前歯がかみ合わない状態を招くことがあります。
寝るときの姿勢
うつぶせ寝や横向きで寝る習慣があると、顔やあごの一部分に継続的に力が加わることになります。
この力が、顔やあごのゆがみ、さらには歯並びに影響を与える可能性があると言われています。
口呼吸
お口がポカンと開いている状態です。
口呼吸が続くと、舌が下がり気味になります。さらに、唇や頬の筋肉の働きが偏ると、歯並びが乱れて前に出たり、重なったりすることがあります。
遺伝的要因
歯やあごの大きさ、舌の位置などの骨格的特徴が遺伝することで、両親とお子さんの歯並びが似てくることがあります。
1歳児の歯並びが悪いと感じたときに、ご家庭でできるケア
「歯並びが悪いのでは?」と感じても、1歳前後はまだ乳歯が生えそろう途中のため、すぐに矯正が必要になるわけではありません。
むしろ、この時期に大切なのは、小さなサインを見逃さず、成長の基盤を整えてあげること。
歯並びやあごの発達をサポートするうえで、意識したいポイントは次の通りです。
毎日の仕上げ磨きや歯みがき習慣の工夫
歯が斜めに生えたり重なって生えていたりすると、食べかすが残りやすくなります。
そのため、できれば毎食後に歯みがきをしてあげるのが理想です。
外出先では、食後にお茶や水で口をゆすぐだけでも構いません。
ただ、1歳のお子さんは歯みがきを嫌がることも多いでしょう。
無理に押さえつけて磨くのではなく、好きなキャラクターの歯ブラシを使ったり、歌に合わせて楽しく磨いたりと、工夫しながら習慣づけていきましょう。
指しゃぶりや舌の癖に気をつける
指しゃぶりや、舌を前に押し出すような癖は歯並びに影響することがあります。
まずは日常の中でそうした癖がないか観察してみましょう。
気づいたときには、絵本や遊びで手を使う機会を増やす、優しく声掛けをするなど、自然にやめられる工夫をしてあげるとよいでしょう。
食生活の工夫であごと筋肉を育てる
やわらかい食べ物ばかりだと、あごやお口まわりの筋肉の発達が遅れ、歯が並ぶスペース不足や「お口ポカン」にもつながりやすくなります。
噛む回数を増やすために、少し歯ごたえのある食材を取り入れたり、小さく切りすぎずに提供するなど、工夫してみてください。
歯科医院での定期的なチェックの大切さ
お子さんの歯並びやかみ合わせは成長とともに大きく変化していきます。
ご家庭でのケアに加えて、歯科医院で定期的にチェックを受けると、発育の様子を確認でき、安心して見守ることができます。
1歳児の歯並びで受診を検討すべきタイミング

1歳前後のお子さんの歯並びについて「少しでも気になったとき」が受診のタイミング、だと当院では考えています。
例えば、
- 上下の前歯が極端に重なっているように見えるとき
- 歯と歯のすき間がまったくなくて窮屈そうなとき
- 噛むこと・飲み込むこと・お話の発音などに違和感があるとき
- 指しゃぶりや舌を出すクセが強く続いて、心配なとき
など、些細なことでも気になる事や気づいたことがあれば、一度ご相談ください。
1歳頃はまだあごも小さく、乳歯も生えはじめたばかり。今後の成長で自然に改善するケースも多いのですが、ご家庭だけで判断するのは難しいものです。
歯科医院で専門的にチェックしてもらうことで、今の状態を正しく理解でき、必要に応じて予防のアドバイスを受けられます。
1歳児の歯並びで受診したとき、小児歯科の対応は?
1歳前後で歯並びに気になるところがあっても、多くの場合はすぐに治療が必要ということはありません。
むしろ、この時期は 「経過を見守ること」 を大切にする歯科医院がほとんどです。
当院では、
- 歯の生え方のチェック
- 噛み合わせやあごの動きの確認
- 指しゃぶりやお口ポカンなどの習慣の有無
- フッ素塗布や仕上げ磨きのアドバイス
といったサポートを行い、まずは保護者様と日常生活でできるケアや習慣の工夫を一緒に考えていきます。
1歳児の歯並び悪い?成長の目安と矯正相談ならヨクシオ歯科交野星田
1歳前後はまだ乳歯が生えそろう途中で、前歯の傾きやハの字、すき間などは自然な変化の場合が多いです。ただし、受け口や叢生、開咬、出っ歯など注意が必要なケースもあり、少しでも気になる場合は自己判断せず、早めに小児歯科で相談することをおすすめします。
ご家庭でできるケアとしては、仕上げ磨きや食生活の工夫、指しゃぶりや舌の癖の観察などがあります。定期的な歯科医院でのチェックと合わせて行うことで、将来の歯並びやかみ合わせのトラブルを未然に防ぐことが可能です。
また、当院では4歳頃から始める小児矯正「プレオルソ」をはじめ、お子さんの成長段階に合わせた矯正治療のご提案も行っています。必要に応じて矯正歯科へのスムーズな移行も可能です。
院内には世界の知育玩具を揃えたキッズスペースを設けており、待ち時間も楽しく過ごせる環境です。お子さんの歯並びやお口のことで気になることがありましたら、ぜひお気軽にご来院ください。
