
お子さまの口の中を見て、「乳歯がまだ抜けていないのに、内側から永久歯が生えてきている!」と驚いた経験はありませんか?
これは「二重歯列」と呼ばれる状態で、特に下の前歯でよく見られます。
すぐに抜歯が必要というわけではありませんが、放置すると歯並びや噛み合わせに影響が出る場合があります。
まずは、歯の状態を確認し、必要に応じて歯科医院での診察を受けましょう。
本記事では、
- 永久歯が内側に生える理由
- 状況別の対処法
- 放置によるリスク
など、親御様が感じる「どうしてこうなるの?」という疑問や不安を、小児歯科の視点からわかりやすく解説します。
“永久歯が内側に出てきた!?”と思ったら…その前に知っておきたい生え変わりの仕組み
- 永久歯は乳歯の下(やや内側)で準備されていて、乳歯の根を少しずつ吸収しながら、正しい位置に生えてくる。
- このとき、乳歯が自然に揺れて、抜けることで永久歯が前方に移動し、歯列に整列していく。
- つまり、「一時的に内側から見える」のは自然なこと。
\ でも…! /
このメカニズムがうまくいかないと、「二重に歯が並ぶ」などのトラブルに発展することも💦
永久歯が内側から生えてきたら?すぐに見るべき3つのチェックポイント
乳歯が抜けずに永久歯が内側(舌側)に生えてきた場合(特に下の前歯でよく見られる)、状況に応じて対処法が異なります。
乳歯が揺れているかどうか
もし乳歯がすでにぐらついているなら、永久歯の刺激で自然に抜ける可能性があります。
数日〜1週間ほど様子を見ながら、お子さまには舌や清潔な指で優しく乳歯を触らせてみてください。動くようなら、自然に抜ける可能性が高いです。
乳歯がしっかり残っている場合
まったく動いていない乳歯がある場合は、歯科医院での抜歯を検討することがあります。
以下のような状況では、早めの処置が推奨されます。
1.永久歯が生え始めているのに、乳歯が抜けない
→「永久歯が見えているのに、乳歯がなかなか抜けない…」「歯が二重に並んでいて気になる」と感じるケースです
【リスク】永久歯が正しい位置に生えてこられない、永久歯の位置がずれたり、うまく成長できなかったりすることがあります
2.乳歯と永久歯が重なり、歯みがきがしにくい
→仕上げみがきのとき「奥まで届きにくいな…」と感じたら要注意
【リスク】みがき残しによる虫歯や歯肉炎の原因になる可能性があります。
3.グラグラした乳歯が食事の邪魔になっている
→「痛がってごはんを噛みにくそう」「うまく噛めていない」などの様子が見られ
るとき
【リスク】しっかり噛めず、食事のバランスや成長に影響する場合があります。
永久歯の位置が大きくずれている場合
永久歯が本来の位置から大きくずれている場合には、小児矯正が必要になることがあります。
床矯正やマウスピース矯正など、お子さまの年齢や状態に合わせた方法を歯科医師と相談しましょう。
歯科で乳歯を抜歯する際の流れと注意点

お子さまが乳歯を抜くことになったと聞くと、心配される保護者の方も多いでしょう。ですが、乳歯の抜歯は短時間で終わる処置で、しっかり準備をすれば痛みや不安を最小限に抑えられます。
①麻酔する
抜歯の前には、歯のぐらつき具合に応じて、表面麻酔や局所麻酔(注射)を使います。どちらの場合も、まずは表面麻酔を塗ってから注射するため、痛みはほとんどありません。
②抜歯する
揺れている乳歯は、表面麻酔だけで簡単に抜けることが多いです。揺れが少ない場合も、麻酔をしっかり効かせれば短時間で安全に処置できます。
③出血を止める
抜歯後はガーゼを噛んで5分ほど待ち、出血が止まれば処置は完了です。痛みが心配な場合には、お申し出いただければ痛み止めの薬を処方することができますので、遠慮なくお声掛けください。
なぜ乳歯が抜けないまま永久歯が生えるのか?
乳歯は6歳あたりから順番に抜けていくのですが、そのとき永久歯は乳歯の下で出番を待っていて、正しいタイミングで乳歯の根を溶かしながら生えてきます。
しかし、何らかの理由でこの仕組みがうまくいかず、乳歯と永久歯が二重に並んでしまうことがあるのです。
うまく乳歯が抜けなかった原因は、以下のとおりです。
1.乳歯の根が残っている
何らかの理由で乳歯の歯根(歯根吸収)が吸収されずに残ってしまうと、乳歯が抜けません。
永久歯は乳歯が邪魔でも強引に生えようとするため、通常の位置(真下)ではなく内側や外側にずれて出てくることがあります。
2.永久歯の位置がずれている
永久歯の芽が乳歯の真下ではなく内側にずれていると、内側から生えてしまうケースがあります。これには遺伝や顎の大きさなども関係しています。
小児矯正はいつから?必要な理由と開始の目安

「乳歯が抜ければ自然に永久歯は正しい位置に並ぶのでは?」と思われるかもしれませんが、必ずしもそうとは限りません。
最近のお子さまは、やわらかい食べ物を中心とした食生活により、あごの成長が十分でないことが増えています。
その結果、永久歯が生えるスペースが足りず、歯並びや噛み合わせに問題が生じやすくなります。
矯正開始の目安は「7歳前後」
小児矯正は、小学校入学前後〜9歳ごろまでが治療を始めやすい時期とされています。
成長の度合いには個人差があるため、
- 歯並びが気になる
- 永久歯がズレた位置に生えてきた
といった場合は、早めに歯科医院に相談することが大切です。
顎の成長バランスや歯の並び具合を確認してもらうことで、最適な治療時期がわかります。
乳歯が抜けないままだと起こりうる5つのトラブル
永久歯が生えてきたのに乳歯が残ったままだと、次のようなトラブルにつながることがあります。
1.歯並びや噛み合わせの悪化
乳歯が残ったままだと、永久歯が正しい位置に生えにくくなり、内側や外側へとずれてしまうことがあります。
その結果、歯並びが乱れたり噛み合わせが悪くなったりする恐れがあり、将来的に矯正治療が必要になる可能性が高まります。
小児矯正をいつまでに始める?いつ終わる?開始時期や治療期間、費用を紹介!→
2.永久歯がねじれて生える
永久歯が十分なスペースのない場所に無理に生えてくると、歯が斜めになったり、ねじれて生えたりすることがあります。
このようなケースでは自然に元の位置に戻るのが難しく、多くの場合で矯正治療による調整が必要になります。
3.顎関節に負担がかかる
歯の並びがずれることで上下の歯がうまくかみ合わなくなり、食事がしにくくなったり、発音が不明瞭になったりすることがあります。
また、噛み合わせの不具合が続くと、顎に余計な力がかかりやすくなり、将来的に顎関節症を引き起こす可能性もあります。
4.歯みがきが難しくなり虫歯・歯周病リスクが高まる
乳歯と永久歯が重なっていると、その部分の歯みがきがしにくくなるため、虫歯や歯肉炎、歯周病のリスクが高まります。
5.永久歯が歯ぐきの中に埋まったままになる(埋伏歯)
埋伏歯(まいふくし)とは、永久歯が歯ぐきの中に埋もれてしまって出てこない状態のことです。
乳歯が邪魔になって永久歯が正しく生えられず、歯ぐきの中で止まってしまったり、変な方向に向かってしまったりして、将来的に外科的処置が必要になることもあります。
乳歯が抜けないまま永久歯が生えたときによくある質問
乳歯が抜けずに奥歯の横から永久歯が生えてきたら、歯医者へ行くべきですか?
はい、できるだけ早めに診察を受けてください。二重歯列の可能性があります。
乳歯の抜歯は痛いですか?
表面麻酔や局所麻酔を使って処置するため、痛みはほとんどありません。
乳歯の抜歯の麻酔は、どんな麻酔ですか?
歯ぐきに塗る麻酔(表面麻酔)のあとに、必要であれば注射の麻酔(局所麻酔)を使います。
乳歯が抜けずに永久歯が内側から生えてきたら「ヨクシオ歯科交野星田」に相談
本来抜けるはずの乳歯が残ったまま永久歯が生えてきて、歯が二重に並んでしまっている場合、グラグラしているようであれば、しばらく様子を見るのが一般的です。
ただし、
- 乳歯がまったく動かない
- 乳歯がぐらついているのに、数か月たっても抜ける気配がない
- 永久歯が生えてこない、歯ぐきの中に埋まったままの可能性がある
このような場合には、乳歯の抜歯やレントゲンによる確認が必要になることもあるため、早めに小児歯科を受診してください。
当院には小児歯科・矯正歯科の専門スタッフが常駐しており、発達に応じた丁寧な診療を行っています。
お子さまの歯のことで「いつまで待っていいかわからない」と悩まれたら、まずは小児歯科でご相談ください。レントゲンやCTを使った精密な診断が可能です。
治療が必要な場合も、一人ひとりのペースに合わせて進めていくので、安心して受診いただけます。
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